またまた、同業者(不動産関係)の飲み会でのお話ですが、色んな業者が古家調査や査定で、家を確認したときに忘れられない出来事特集をいくつかご紹介します。
その一 奈良支店の不動産関係のお話
ある時、電話があり、暗い男の声で、「自分の元親の家を見に来てくれ・・・いくらで売れる?・・・現在誰も住んでない・・・カギはポストに入れてある・・・置いてある荷物は処分してくれ・・・中はあまり気にせずに土地と建物で金額を出してくれ・・・連絡先は・・・・ ・・・・」・・・???
何やら気味が悪い電話らしく、中は気にせずというと相当汚い感じなのだろうと思いとりあえず指定の家を拝見しに部下を一人連れて現地まで行きました。
外観から想定すると木造の2階建てで、築年数的に40年は経っているだろうという家でした。
ポストの中のカギを使い玄関を開け・・・とガタがきていてなかなか開かず、相当錆付いているのだろうと思い、裏に回ってみると木戸(勝手口)があったので、引っ張ると簡単に開いた。
<こりゃ建物は使えないな・・>中に入ってみるとカビみたいな臭いが充満していた。
<ウゲッ・・>大分長く使っていないだろうというのが予測できたキッチン、水洗かな・・と思うトイレ・・・風呂は・・無し・・・<解体費がいくらかかるかな・・>と考えていると急な寒気がしてきたという。
<建物は難しいだろうから危険物が無いか確認して、土地を見てみよう>と二人で話して、足早に奥の部屋を見る事にして、襖を開けてみたら、畳は変色し反り上がっている状態だという<本当にきついな>2階も一応確認しとくかという事で、階段を上がると、通り部屋があり奥に部屋をしきる襖があった。窓全部に雨戸が閉めてあり隙間から陽の光が入る薄暗い状態だという。
襖を開けてみる
一瞬にして、ある一点に二人の目が釘付けになった。
3帖ほどの和室なのだが、窓際の黒ずんだ感じの畳みの上に薄くはなっているが、あきらかに人型の白い線の跡が・・・
<これって・・・>・・・・・・<です・・>
<出よっ>・・・・
<おぅわぉしぅXXXXXXXX>小さく変な言葉を発しながら、ゆっくりとあわてて外に飛び出した。
震えながら会社に帰り、しばし落ち着いてから、聞いていた連絡先に事情を確認しようと電話してみたのだが、・・・「お掛けになった電話番号は、現在使われておりません。番号を・・」と使っていない番号・・・気味の悪い電話をかけてきた着信番号をみるも非通知・・・
<俺たちは何をしに行ったのだ>
<中を気にせずにって、気にするわい>と自分に突っ込んでいた。
色んな妄想が頭の中で考えて、何日間か夜も寝にくかったという。
・・・嫌すぎる・・・本当に嫌すぎる・・・
その一 終わり
次回はその二から・・・