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2009年9月18日アーカイブ

孤独な戦い


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SF映画のような手術室で、約2時間ほどの手術が無事に終わり、

個室で目が覚めて、執刀医から問題無く終わりましたと安心させられた。

ボーッとした意識の中で、自分の現状を見てみると、両腕に点滴が2箇所、足には何やら空気ポンプのマッサージ器みたいな物が両足に装着され、酸素濃度を数値で出すやつを指に付け、心電図やら何やら訳のわからん物が色々とつけられており、・・・そう左脇腹には例のパイプもついております。

こりゃ動けないなという事がわかったが、これが悪夢の始まりになろうとは・・・

 

現在の時間は夕方の5時頃で、翌朝まで水など一切飲んではダメとお達しがあり・・しかし口の中はカサカサ状態・・

キツッゥ

とにかく寝て、さっさと朝を迎えようと覚悟を決めたのだが、ここからが自分にとっては過酷な事になった。

どこにも時計が無いので、時間が分からないのだが、多分寝て暫くすると傷口の痛みで目が覚めた。

何か体中が痛いのだが、体制を変える事もままならず、体重移動で左右に重心を置いたりするのがやっとで、痛みの和らぐ体制でとにかく寝るようにした

のだが・・

2時間置きに看護婦さんがお越しに来る。

何の為って、体温を測る為と酸素濃度の確認と血圧を測る為、・・

そう・・ええ2時間置きに起こされます。

これが大変過酷な状況になるのだ。

何回か起こされた時だが、体重移動ではお尻や腰がジンジン痛み出し、寝汗はかいて気持ち悪いし、体の節々が痛みだすし、身動き出来ない状態だし、足は空気マッサージみたいな物で固定されているし、

し、し、し・・・・イライラの限界か

もうイィィィィィィィィィィィィ    という神経になり出血しても良いからベットからおろせ・・・

動きたい・・・バタバタしたい・・・全部外せっ・・・自由にしろっ・・・

ガァァァァァっつつ

半ば錯乱状態かと思う程になってしまう自分に気づき、

心落ち着かせては・・・<とにかく何とかして寝て、時間を早く過ごし朝をむかえよう>

そう言い聞かせて、何分間かの精神の格闘をし、疲れて眠る事に成功する。

Z・Z・Z・・・

が・・・

2時間置きにお越しに来る看護婦さん・・・

また、ガァァァァァッッツツと精神との格闘

寝る

起こされて格闘・・・

ガァァァ・・・ワァァァァ・・・ギャァァァ・・・ ・・・

そんなこんなで、何回か繰り返し、疲れ果てた感じで、看護婦さんに<もうすぐ朝だよね>と自分に救いの言葉を聞きたくて聞くと・・

看護婦さんはニコッと笑ってくれて、<今は夜中の2時頃ですよフフっ>

夜中・・・2時・・・うそっ・・まだ半分・・

訳の分からない、何かの絵図等が走馬燈のようにいろいろとまぶたに写って、消えていったのを覚えている・・・

もう無理・・・ええ無理・・・

本当にどうやって朝を迎えたのか、全然記憶に残っていない状態だった。 

キィーキィーする精神状態の中では本当に地獄かと思った。

手術後の夕方から次の日の朝までのこの時間が、一番キツク、一番苦しかった。

今でも私のおいどと腰には、汗疹か何か分からないが、ブツブツ状態で被れていて、かゆいっかゆい

しかし・・・

こんな思いをしても完治はしないそうで、再発するかもしれないし、何も無いかもしれないしという状態だという

本当に健康な体が、いかに幸せかという事をしみじみ思った。

肺よ頑張れっ

頑張れっ

頑張れっ

願うのであった。

 

 

 

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