相続登記の義務化や土地所有権の放棄などの法整備が進む

所有者不明の土地が増加している問題への対策として、法務省が2月中旬に法制審議会に諮問するなどの法整備を進めています。

要因

  • 相続が発生しても所有者の変更登記は任意
  • 土地の放棄に関する具体的な規定が無い

問題

  • 所有者不明の土地が増加

それにより、倒壊寸前の空家が残ったり、再開発や公共事業などが進まないなど様々な問題が増えています。

対策

所有者不明の土地を増やさない

  • 相続時の登記の義務化
  • 一年前には相続登記の手数料が減額となりましたが、議論はさらなる段階へ進んでいます。

  • 土地放棄制度の創設
  • 遺産分割期限設定

既存の所有者不明の土地を活用

  • 持ち主の一部が不明な共有地では、連絡がつかない所有者には公告したうえで、残りの所有者が同意すれば利用できるようにする
  • 例えば住宅地などで数軒で共有している私道などがよくありますが、その補修や売却などを進める事が容易になります。

  • ライフラインの設置に限って隣地の使用を認める制度の創設
  • 隣接地や私道などを通る水道・ガスなどの工事をする際は、掘削の許可を頂きますが、頼む相手が不明では困りますね。

今回の案は審議のうえ、2020年に民法などの改正案として国会に提出される予定です。